2003-01-01から1年間の記事一覧

「政治意識」から「情報回路」へ

id:kanryo:20031115におけるid:kanryoさんとbewaadさんとの対話以降、「政治に対する関心」について考えている。bewaadさんは イギリスにおいてより素晴らしい番組があるとして、それはかの国の政治文化の熟度を示すものでもあるのでしょうが、経済的な貧し…

内田樹の日記より

[2003年]6月19日蒸し暑い日々が続く。晴れ間がないので、洗濯物が風呂場の床にだんだんうずたかくたまってきた。天気に文句を言っても始まらないが、梅雨というのはじめじめして困ったものである。体調もぱっとしないし、頭もぼわんと濁っている。…

ブッシュ来英

ジョナサン・フリードランドは、今回のブッシュ訪英は、ブッシュ側の希望によるものだと論じる*1 ブレアにすれば、得なことなど一つもないからである。しかも、今回訪れるのは、アメリカ大統領としては、(ウィルソン以来の)国賓としてである。それにともな…

ルーパート・マードック、保守党を支持する可能性も。

サンとタイムズ(もちろんBSkyBも)を所有するイギリスのメディアを握る人物、ルーパート・マードックが、BBCとインタビューをして、次の総選挙では、事と次第によっては保守党に支持を切り替えるかもしれない、と先週述べた。97年の労働党の勝利(そ…

ひさしぶりにbookmark

モダン都市の読書空間 永嶺重敏・著<日本エディタースクール出版部・2600円> http://www.mainichi.co.jp/life/dokusho/2001/0422/01.html

官僚批判から政治家批判へ

id:kanryo:20031114#p1(とid:flores:20031112#p3)id:kanryoさんも言っているように、官僚的作文作法が存在することにはそれなりの理由と合理性が存在している。単なる官僚批判は意味がない。官僚と拮抗する勢力が弱いことが問題なのだ。批判され叱咤される…

20年以内にヨーロッパに氷河期が到来する?

BBCのサイエンス番組Horizonイギリスで僕が最も好きな番組の一つ。今日が新シリーズの始まり。「ビッグ・チル」地球温暖化によってイギリスはワインがつくれるほど暖かくなると思われているが、実は、温暖化が、急激な氷河期の到来への引き金を引いている…

英語と日本語

片岡義男が『日本語の外へ』のなかで(まだ読み終わってない)日本人がアメリカのテレビなどでしゃべった英語が、表面上は英語なのだが論理が日本語のままで、なにをいいたいのかよくわからない(宮沢首相の例だったと思う:個人名はでてなかったけど)とい…

保守党新党首マイケル・ハワードと首相ブレアとの初対戦。

昨日の代表質問(question time)は非常におもしろかった。保守党のある議員が「もう一種の宗教的体験だった」といって感極まっていたらしいが(笑える)、わからなくもない。 http://politics.guardian.co.uk/conservatives/story/0,9061,1083870,00.html ht…

IDカード

もうおとついになるが、イギリスで、IDカード導入が本格化した。閣内に存在した反対を押し切って、内務大臣ディヴィッド・ブランケットが、具体的導入の手順を発表。(id:flapjack:20031030も参照)4年以内に、3ヶ月以上イギリス国内に滞在する外国人は…

Remembrance Day 戦没者追悼記念日

毎年この時期になると、町中でみかける多くの人々が胸に赤いポピー(ヒナゲシ)の造花飾りをつけはじめる。最初、なんなのかよくわからなかったのだが、これは戦没者を記念する印なのである。この時期は、Remembrance Sunday 戦没者追悼記念日曜日で一つの頂…

マニフェストといっても(続き)

昨日マニフェストと政策提案について書いたが、id:flores:20031110#p2を読んで、まじかよと笑ってしまった。さっそく読みに言った日経新聞の記事だったが、まあ、半分はまともなこと言ってるか。(追加:前半のまとめ方(「今後の政策」云々)はずさんすぎな…

マニフェストといっても。

今日が投票日である今度の総選挙は、たとえばたまたま今見た朝日新聞の記事をひいても(というか引くまでもないのだけれど) 小泉改革路線の継続を掲げる与党側に対し、野党各党は経済や社会保障政策、道路・郵政問題、憲法、外交などのテーマで対案を示し、…

追加

これも稲葉掲示板からだけど、 http://bewaad.com/archives/themebased/monthlyreview.html#Sep1103 これが新聞にのってくれればなあ、というのはやっぱ無理なのかなあ。 やっぱ、中間メディアがかけていることが問題なのね。ウェブの一部がその役割を日本で…

ブレアとブラウン

(1)この程度の記事が(2)日本の政治家について(3)日本語でふつうに読めるときはくるのだろうか。 http://politics.guardian.co.uk/labour/comment/0,9236,1080594,00.htmlなんで、おれこんなにイギリスの政治について書いてるんだ?

マイケル・ポーティロー政界引退宣言

保守党の次かその次の党首候補としてもっとも有望であり、保守党におけるトニー・ブレア的人物として、保守党の政権奪回の鍵を握っていると思われていたマイケル・ポーティローが次の総選挙では出馬しないことを明らかにした。うーん、これで中期的に保守党…

気になっている本

井上達夫『普遍の再生』ISBN:4000246208 http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/8/0246200.html http://homepage1.nifty.com/d_odagawa/sunbbs/ Date: 2003-11-03 (Mon) http://y.virtualave.net/clubaaj0013.html#clubaaj20030906133754

掘削中

本業。読んでもらっていた友人からのコメントをもらう。ロジックは完全にできているが、微妙な隘路をバランスをとりながら潜り抜けていく章なので、一語一句が完璧に的確でなければならない。9割5分はできているが、最後の詰めの感覚がもうひとつあまいの…

悪態

くそー。山ほど書きたいことがあるのに時間がねえ。本業のほうで徹夜になってるし、かなわん。まあ、それが普通か。Bollocks!

保守党新党首決定

マイケル・ハワード。ここ2週間ぐらい保守党のなかがごたごたしていて、それはそれでおもしろかった。先週木曜日に、党首イアン・ダンカン・スミス(IDSと呼ばれたりする)が信任投票に持ち込まれ90対75で負けた。ハワードは唯一の立候補者でありそ…

言葉になっていないもの(続き)

「言葉があたえられていない領野に自分が踏み出そうとしているその瞬間だからだ。自分の持っている既存の言葉で自分を囲い込んではならない。」と昨日書いたけれども、もちろんそれは自分内でのことである。だから、結果として出てきた言葉がある意味、他の…

言葉になっていないもの

先週オックスフォードで日帰り、月曜日もヨークにいってインテンシヴな作業をしてきたこともあり疲れが蓄積、疲労困憊で本業でも思考がすすまない。ちょっと建て直しが必要。まさに「休むことも自分で自分を規律するということなのよ」>自分、という感じダ…

追加

id:kmiuraさん(id:kmiura:20031104)からの反応。 こうした個人的な印象の導出過程は言語によらず一定の結論に到達するように思う。しかし、コミュニケーションの効率と精度には言語依存性がある。このことで複数の人間の議論の場合は言語依存的に結論がか…

英語と日本語 「開かれた抽象性」について(続き)

id:Ririka:20031102#p1で行われているコメントのやりとりをみていて、さすが山形浩生と思ってしまったのだった。それをみるにつけ思ったのは、自分のところでのRirikaさんのコメントへの返答で、おれはヘタっていた、つまりそこまで言い切れなかったというこ…

英語と日本語 「開かれた抽象性」について(続き)

同じく、昨日の続き。誤解があると困るのできちんと強調しなければならない、と思ったのは、現時点の日本語のなかに「開かれた抽象性」が存在していないと僕は思っていないということだ。あちこちにおいて、たとえば、このはてなにおいても、そういう「開か…

休むことも、自分で自分を規律するということなのよ。(続き)

昨日あげたこの言葉だが、註釈を加えておく必要があるだろう。まず、この言葉を僕に残してくれた感じのいいおばさんというのが「ミドルクラス」あるいは「アッパー・ワーキング・クラス」の人であることである。ばりばりのワーキングクラスの人からself-disc…

加筆

http://d.hatena.ne.jp/flapjack/20031102で少々加筆していますので、そちらもごらんいただけると幸いです。あと、一字だけ訂正。

英語と日本語 「開かれた抽象性」について

Ririkaさんによる「兄に教えてもらった先輩のウェブ日記」の要約。 http://d.hatena.ne.jp/Ririka/20031101 1) あるコミュニティの人びとが話す英語と似た英語が話せて「仲間入り」 をしたいのなら、そのコミュニティの人びとと長時間一緒にいればいい。バ…

休むことも、自分で自分を規律するということなのよ。

昨日、ある資料をチェックせねばならずオックスフォードまで日帰りという無謀なことをやった。そんで、夜の帰りの電車のなかでもばたばた論文を書いていたのだが、ちょっと休んでいるときにとなりの感じのいいおばさんと話すことになって、そのときに言われ…

コミュニティーのメジャー化

network styly *より http://ellington.gel.sfc.keio.ac.jp/nsly/mt/ns/000760.html ただ、はなしをブログに戻しつつ、簡単に振り返ると、ちょっと以前のアメリカのblogが盛り上がる過程を見ると、日本のネット界で行われたようなテキストサイトとはなにか?…