15年

五十嵐一(ひとし)氏殺害事件の時効まで30分をきった。殺害される数日前に研究室でお会いし、夏休み後にゆっくり食事でもしながら話をしよう、といわれたばかりだった。殺害のニュースにショックをうけつつ数日後には予定通り中東へ出発。帰国後、警察が訪ねてきて聴取をうけた。もしあの殺害事件がなかったら、どういう研究に進んだか。今とはずいぶん違う方向にいっていたと思う。時効のニュースを聞いて、友人から殺害のニュースを知らされた15年前の暑い夏の夜を思い出した。15年。