追記

国立大学独立行政法人化の諸問題以下のような記事をみつける。あんまりにも上のイギリスの話と似ているので、孫びぎ引用します。

3−2 『しんぶん赤旗』2004年11月6日付
おはよう ニュース問答
国立大学は法人化で予算不足 深刻なんだよ

 のぼる この前、大学の先生たちが国会内で開いたポスター展示会を見てきたよ。
 晴男 へえ、何のポスターだい?
 のぼる 四月から国立大学が国立大学法人になったでしょ。設置者が国から法人にかわり、国の財政責任の後退が心配されたけど、案の定、予算不足が深刻なんだ。それを一目でわかるポスターにして国会議員に見せ、実情を知ってもらおうと開いたそうだよ。

調査費用は自腹

 晴男 面白い試みだね。それで、どんな中身だったんだい?
 のぼる もう驚きの連続! たとえば新潟大の理学部地質科学科では、研究経費が去年の半分以下に減らされた。教員一人当たりの年間配分額は十七―二十四万円。十月までに底をつき、いまやってる新潟県中越地震の現地調査は、旅費なども全部自腹だって。
 晴男 そりゃあ大変だ。研究科あげて頑張ってるんだろう。地理に詳しく、データを蓄積できる地元大学の役割は大きい。お金の心配なく打ち込めるようでなきゃ。
 のぼる 同じ新潟大の人文系学部では、コピー代を学生の自己負担にしたり、雑誌の定期購読を打ちきったり…。
 晴男 学生もあおりを受けているわけか。悲惨だね。

ヒモ付でゆがむ
 のぼる どこでも“企業などにいって外部資金をとってこい”の大合唱らしいよ。ある先生は「外部資金を受けたが、ヒモ付きの金なので本来やりたいこととは違う研究を学生たちにやらせている。教育や研究がゆがめられてしまう」と顔を曇らせていたよ。
 晴男 文科省は「法人に移行しても、教育研究が確実に実施されるに必要な額を確保する」と約束したはずだろ。参議院で採択された二十三項目の付帯決議に含まれていたじゃないか。
 のぼる 実際には半年でこれだけ支障が出てる。法人化に必要な財政的手当てが行われなかったのが主な原因だよ。補正予算を緊急に組むなど、先生たちの真剣な思いに政府はこたえるべきだ。
 晴男 国が大学に出す運営費交付金の抜本改善も必要だね。毎年1%ずつ減額していけば、のぼるが聞いたような実情がさらに広がるのは目に見えてるからね。