さらにエラボレーション

 以上を踏まえたうえで、id:Ririka:20040530#p1で示された問いについて書きたいのだけれども、ちょっとこの問い自体が曖昧でよくわかりません。ただ、id:flapjack:20040530を書いたときに考えたけれども書かなかったことを書いてみます(Ririkaさんの問いに関係しているかも、と思うから)。
 id:flapjack:20040530で1)と書いた部分についてだ。この部分について、内容の真実性に基づかないで「数の政治」を行おうとしている点について、件の「大学の教官」と内田樹は同じ地平に立っているというのはフェアである(というのは確認した;しかし、2)3)についてこの2者が同じ地平に立っているとはいえないという点のほうを、あそこでは強調したわけだ。)
 しかし、《内容の真実性に基づかないで「数の政治」を行おうとしている点について、件の「大学の教官」と内田樹は同じ地平に立っている》といっても、この2者の違いはかなり大きいものがあるというのが僕の感じ方だ(この点をid:flapjack:20040530では展開しなかった)。すなわち、多数者を僭称して少数者を潰そうとすることと、少数者の数を単に増やそうとすることとの間には、やはり大きな溝があるだろう。僕もid:sivadさんの解釈(『「ある選択」を「ある技能」に置き換えてしまうことで、むしろ少数の方が説得力を増してしまう。なんとも老獪なお人です。。』(id:Ririka:20040527#c)に同意するけれども、その老獪さが、件の「大学の教官」に欠けているのだ(つまり賢くない)。ここは拾っておかないといけないポイントだと思う。