世間と社会

ちょっとまえから楽しみに読んでいるp-d-lさんところで、「「社会」について」と、「近代・組織・資本主義」。後者から引用。

世間論は、世間と社会を全く別のものとして扱ってしまいかねないという意味において危険であると言わざるを得ない。世間をルーマンの言葉に換言すればそれは「慣れ親しみから形成される親密圏」とでも言えるだろうか。そして世間は社会という概念に内包されるべきものでもある。それを社会の「外」の存在にしてはならない。必要なのは、まだ我々が理解出来ていない社会という概念のうちに世間が存在する事実を自覚しつつ、そこから社会なるものを形成していくことではないだろうか。親密圏は当然の如く欧米にも存在し、それを「日本独自のもの」として他の社会環境から疎外してしまう理由などどこにも無いように思われる。

id:flapjack:20030915とid:flapjack:20031027で、考えていたラインとほぼ同じ結論を出されているような。p-d-lさんのほうがもっときちんとまとめて書いてくれてる。それにしても佐藤俊樹『近代・組織・資本主義』は、日本にいるときに読んだらおもしろいよ、と何人かの友達に言われていたのに。。読んどけばよかった。