追記

id:tokyocatさんのエントリー(id:tokyocat:20040207#p1)=
藤原帰一「正しい戦争」は本当にあるのか(インタビュー 渋谷陽一・鈴木あかね)
http://www.mayq.net/tadashiisensou.html
藤原氏はこう述べる。

だけど、原則として平和を掲げて国際政治を見てきた人たちってのは、今度は国際関係の力の現実とかいうものにぶつかると、なんというか教条主義的な平和主義者、あるいは教条主義的な戦争主義者になっちゃうみたいです。いまの日本で起こっているのはそういう状況でしょう。

これを受けて、tokyocatさんは

ところで、この本の前に私は稲葉振一郎『経済学という教養』を読んでいた。その分析によると、左翼はマルクス主義の理念で資本主義に抗してきたが、不況という現実を前になぜか熾烈な市場原理主義へと急転回し、それが小泉内閣構造改革を後押ししているという。(参照:本の感想)
どうだろう。理念先行だった日本の平和主義が、イラク戦争北朝鮮という現実を前にして、あれよあれよと戦争OK・戦争第一に傾いてしまった様相と、あまりに似ている。

というわけで、上にのべたことをあわせると、内田氏、稲葉氏、藤原氏はそれぞれ違った局面について述べながら、ほぼ同じことを述べている。こういうのがまさに時代の「構造」というものであろう。