網野善彦逝去

遅くなったが、網野善彦が亡くなったということを記さないわけにはいかない。自分のもっていた歴史観(彼の場合はマルキスト的歴史像)がわらわらと崩れていった瞬間。そこからたちあがってきた歴史の像。もちろん、後者の新しい日本史像そのものも重要なのだが、僕にとっては、自前の見方が無になるようなその瞬間までつきつめていった学問のあり方から学ぶことが大きかった。大きな学恩を感じる。